免疫力低下の原因とは
人間の体の中の血液には、白血球と赤血球が存在しまいます。
赤血球は酸素や栄養などを体全体に運ぶ働きをしており、白血球は体内に侵入したウィルスや細菌を殺菌し排除するという免疫機能を司る働きをしています。
白血球などが作用する免疫力が弱くなってしまうと、当然私達の体は病気にかかりやすくなってしまい、また、なかなか治りにくいという状態に陥ってしまうのです。
免疫力を低下させる要因としては、喫煙や大量の飲酒、ストレス、睡眠不足などがあり、現代社会のようにストレスがたまり易く、生活習慣も乱れやすい状態では、免疫力も低下しやすい傾向にあります。
免疫力を高める食事とは
免疫力の要である白血球を増やし、その働きを活性化させる栄養素(ファイトケミカル)を持った食事を取ることで、免疫力を高めることができます。
それに加えて、免疫系をサポートする抗酸化成分(スカベンジャー)の食事をとると、いっそう健康を守ることが可能です。
注意したいのが、栄養素の高い食品をとっているから大丈夫という思い込みです。
ファイトケミカルやスカベンジャーは栄養素の高い低いで良し悪しが決まるものではないのです。むしろ、昔ながらの質素な食事のほうが免疫力を高めてくれるくらいです。
免疫力を上げる方法と食べ物とは
バランスの良い食事を取る
好き嫌いをなくして、色々な食べものをバランスよく食べるようにしましょう。
不足している栄養素をなくし、必要な栄養分をしっかりととることが免疫力を高めるためには重要です。
ファイトケミカル食材を1日3品以上とる
ファイトケミカルとは、糖質や脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラルの5大栄養素と食物繊維に続く第7の栄養素と呼ばれている栄養素です。
また、ファイトケミカルは、食物が紫外線や虫などの害から身を守るために作る色素や香りの成分です。
このファイトケミカルは、白血球の働きを高め、免疫力をアップさせてくれます。
さらに、抗酸化作用や発がん性抑制作用、がん細胞増殖抑制作用などもあることから、是非とるように心がけましょう。
良質なタンパク質をとる
免疫力アップのためには、各種アミノ酸がかかせません。
アミノ酸のもととなる良質なタンパク質を摂取するようにしましょう。
きのこ類を毎日1品目以上食べる
きのこ類には免疫力をアップさせる作用を持つ多糖類のβグルカンが含まれています。
このβグルカンは、血液によって肝臓や膵臓に運ばれ、免疫力を向上させ、がんの予防や増殖抑制に効果があるといわれています。
免疫力をアップさせるためにもきのこ類も食べるようにしましょう。
発酵食品を毎日食べる
ヨーグルトや納豆、味噌、ぬかづけなどの発酵食品は、免疫力をアップさせる効果があります。
具体的には、納豆に含まれる納豆キナーゼは抵抗力を高め、サラサラ血液にする効果があります。
また、ヨーグルトに含まれるビフィズス菌は、免疫力や抗変異原性を高める作用があります。
味噌に含まれるフラボノイドには、免疫力を高める効果があり、乳がんや肝臓がんの発生を抑制する効果があるといわれています。
海藻やヌルヌル野菜をいずれか1品食べる
昆布やワカメ、もずくなどの海藻に含まれるフコイダンには、免疫力を高める働きがあります。
また、昆布には、がん細胞の自己消滅を誘導する働きを促すフコイダンが豊富に含まれています。
オクラやモロヘイヤ、山芋などのヌルヌルとした野菜に含まれるムチンには、体の粘膜の表面を覆い、私達の体を外部の細菌から守ってくれる作用があります。また、免疫力を高める作用もあるのです。
ストレスのない生活習慣を守り、免疫力を高める食材を食べることによって、病気のない健康な体を手にいれましょう。