肺の老化して痛くなる原因とは
肺は気管によって口や鼻とつながっており、生命維持に不可欠な酸素を空気中から取り込みます。
血液中に取り込まれた酸素は、食物を燃焼させる役割を果たしますし、その際に発生する体にとって有害な二酸化炭素を排出して、再び新鮮な酸素を作り出すという重要な役割を担っています。
この酸素と二酸化炭素の交換は、肺の末端神経である肺胞によって行われているのですが、肺胞は20代以降になると次第に弾力性を失い、50代以降になるとますます弾力性が失われます。
加齢とともにこのように弾力性が失われるのは誰にでも起きる現象ですが、喫煙や大気汚染などの外的要因によっても、肺胞の壁が壊れると肺胞同士が癒着してしまい、酸素と二酸化炭素の交換機能が低下してしまうのです。
肺機能が衰えると、咳や痰が続いたり、声がかすれたり弱くなるなどの症状が見られますが、高齢者に多く見られるCOPD(慢性閉塞性肺疾患)という機能異常にもつながってしまいます。
肺の衰えによって生じる症状とは
肺気腫
肺気腫は喫煙暦の長い、特に中高年の男性に起こりやすい症状です。肺胞が壊れて機能を失ってしまい、呼吸困難な症状をもたらしてしまいます。
肺気腫になる原因は、第一に喫煙があるのですが、その他にも大気汚染などの外的要因や、遺伝や呼吸器感染症などの内的要因も原因となります。
息切れなどの症状があるのですが、咳や痰も少なく自覚症状に乏しいことから、気付くのが遅くなりがちです。肺気腫を治療する場合には、禁煙が必須条件となります。
慢性呼吸不全
肺気腫やCOPD、肺結核などがゆるやかに進行して、呼吸不全に陥ってしまう症状がでます。
この慢性呼吸不全は、60歳代に多く発症が見られ、運動した場合などに息切れするのが特徴的な症状です。
治療する場合には、在宅療法が治療の基本となります。
肺結核
肺結核は、結核菌が肺に侵入した場合に起こるものであり、感染者の5~10パーセントほどが発症します。
近年高齢の既感染者が体力の低下によって再び肺結核を発症するということが多くなる傾向にあります。
微熱や咳、痰などの症状があれば、早期に診断する必要があり、早期発見することで、薬物療法で治療が可能です。
肺の若々しさを保つためには
禁煙
肺の肺活量は、50歳では20歳の80パーセントまで、80歳では60パーセントにまで下がるといわれています。
このような肺機能の低下を防ぐためには、第一に禁煙をすることです。煙草は肺と気管支にとって最大の敵であり、4000種類以上の化学物質が含まれており、そのうち200種類以上が有害物質であることから、肺の健康を保ちたい人は禁煙するようにしましょう。
心肺機能を向上させる運動
呼吸器の機能を向上させ肺を若々しく保つためには、運動が有意義です。
ジョギングやマラソンなどの有酸素運動を週に数回以上とりいれるようにしましょう。
運動によって体力をつけることによって、肺結核などの病気も発症しにくくなりますし、心肺能力の向上で息切れなどもおこしにくくなることから、是非やるようにしてください。
肺にとって良い食材
肺機能を向上させるのに効果のある食べ物は、食物繊維に富んだ食材や果物、緑黄色野菜などが良いとされています。
キウイやレモン、オレンジなどのビタミンCを含んだ果物や、βカロテンなどを含んだ緑黄色野菜を食べるようにしましょう。偏食になることなく、満遍なく食べることが重要です。
煙草を止めて、運動をし、肺により食材を食べることによって肺の健康を保ちましょう。
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