関節が老化する原因とは
人間の体には206個の骨があるのですが、その大小にかかわりなくそれぞれの場所で関節を介してつながっています。
つながっているといっても、骨同士を物理的につないでいるのは関節ではなく、骨の付着している靭帯で橋渡しの形で骨同士をつないでいるのです。
靭帯と関節が二つそろうことによって、骨がはずれることなく屈曲やねじり、回転などの動きを可能にしています。
体を動かしているのは筋肉だと思われる人も多いですが、筋肉隆々の人であろうと関節がなければ全く動くことはできません。
主に動くのは関節で、筋肉はむしろ補助的な働きをしているといっていいほど、関節は重要なのです。
しかし、この関節も加齢とともにその動かせる範囲(関節可動域)は次第に狭くなってしまいます。その結果として、足がもつれるなどが頻繁に生じるようになり、それがもとで怪我などが多くなってしまうのです。
特に、老いは足腰からくると言われるとおり、関節の中でも大きな働きをしている腰の関節(脊椎の関節)や股の付け根の関節(股関節)、膝関節などが、加齢に伴って動きが制限されたり、立ち上がったりする場合に痛みがくるなど、老化の影響が最も大きく現れます。
この足腰の老化は深刻で、体が思い通りに動かせないことで社会的な活動が制限されるので、運動不足でますます老化が進んでしまったり、病気をまねきやすくなってしまうのです。
関節の老化現象の症状とは 関節の痛み
変形性関節症
変形性関節症とは、クッションの役割を果たしている軟骨が長い年月を経てしだいに磨り減って変形したり、その周囲に生じた異状によって引き起こされる症状です。
この変形性関節症は、70歳までのあらゆる年齢層で発症する可能性がありますが、その6割が40歳以上であることから、やはり加齢に伴って発症しやすくなります。
これにかかると、じりじりとした関節の痛みやこわばりなどが生じ、関節の屈折やねじりなどが困難になるなどの症状がでます。
関節の痛み・老化現象の防止予防とは
肥満を防止する
肥満になって体重が増加してしまうと、関節に多大な負担がかかってしまい、特に膝関節への悪影響が重大です。
若いころに比べて太った人は、関節痛になる傾向があることが明らかになっています。
そこで、肥満にならないように、バランスの取れた食事や腹八分目に保つようにしましょう。肥満は他の病気も誘発することから、防止するにこしたことがありません。
関節に良い栄養素をとる
関節によいとされる栄養素としては、グルコサミンやコンドロイチン、コラーゲン、ヒアルロンサン、カルシウムなどがあります。
関節に不安のある人は、これらの栄養素を多く取るように心がけましょう。
また、コラーゲンの生成を促すビタミンCや、カルシウムの吸収を促すビタミンDなども同時とるようにすると効果的です。
関節を正常に保つ運動をする
関節を正常に保つ上で、第一に心がけなければならないこととして、正しい姿勢と動作が重要になります。
立った時の姿勢や椅子の座り方、物を持ち上げるときの運動に気をつけるようにしましょう。
同時に、ストレッチなどによって関節の可動域を広げたり、関節周囲の筋肉を強化することで、関節が外部からの衝撃を吸収できるようにすると効果的です。
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