高齢者が食事を食べにくくなる嚥下障害の原因と症状とは?咀嚼機能と誤嚥性肺炎

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高齢になるにしたがって上手く食べれなくなるとは

人が食事する際において、食べ物や飲み物を飲み込むことを嚥下(えんげ)というのですが、この嚥下とは、口から喉、食道を通過して胃にいたるまでの全ての過程を含んでいます。

この嚥下機能は、出生時に授乳から離乳を経て次第に獲得していき、普通に食べれるようになっていくのですが、高齢になるにしたがって次第に嚥下機能は衰えていくのです。

そして、上手にものが食べられない状態のことを嚥下障害というのですが、この嚥下障害になってしまうと食事に苦労することから食べる楽しみが減少してしまうだけではなく、栄養を十分に補充できなかったりして、身体が次第に弱っていってしまうという怖さもあるのです。

お年寄りによく見られるように、嚥下障害になってしまうとお餅などの食物をのどに詰まらせて窒息してしまったり、誤って食べ物が肺に入って肺炎になる誤嚥性肺炎を引き起こす原因ともなってしまいます。

 

いくつになっても楽しく食事がしたいものです

食べにくくなってきたと感じる症状とは

加齢に伴って食事がしにくくなってきたなと感じた場合には、次のような症状が見られてきます。

・食事中によくむせるようになる

・固い食べ物がのどを通りにくくなったり、のどにつかえる感じがする

・食事に疲れて最後まで食べきれなくなる

・食後にのどが枯れたり、がらがら声になる

このような症状が現れてきた場合には、嚥下障害の可能性があるので注意しましょう。

嚥下障害の原因とは

加齢に伴う咀嚼機能の衰え

若いときには丈夫な歯や顎でもりもりご飯が食べられていたはずですが、年齢を重ねるにしたがって、虫歯や歯周病、そのほかにも物理的な影響によって歯の本数は減少していってしまいます。

特に、80歳では歯の残存本数は約10本程度となっていることから、丈夫な歯を失ってしまい十分な咀嚼ができなくなったのも大きな原因です。

また、加齢に伴って全身の筋肉だけではなく顎の筋肉も衰えていってしまうので、歯の本数だけではなく噛む力自体が弱くなってしまいます。

健康な歯を維持するよう心がけましょう

加齢に伴う味覚や嗅覚の変化

食事をする際に、人は視覚だけではなく嗅覚や味覚でその食事を楽しみますが、嗅覚や味覚が刺激されると唾液の分泌が促進されるだけではなく、嚥下運動も促進されるのです。

通常、人の味覚には甘みや塩味、酸味、苦味、うま味と5種類の感覚があるのですが、年をとるにしたがって高齢者になると酸味、塩味、甘みを認識する能力が低下してしまいます。

また、嗅覚は知覚の中でも特に衰えるのが早いことから、60歳前後から急速に低下してしまうのです。

このように、味覚と嗅覚が減退してしまうと、当然唾液の分泌も促進されませんし、嚥下運動も促進されないことから、上手く物が食べられなくなってしまうのです。

それに加えて、味覚と嗅覚が衰えてきているので食事が美味しく感じる力が減少し、食欲自体がなくなってきてしまうのも原因となっています。

神経系・筋肉系の異常

神経系や筋肉系に異常が生じた場合にも、嚥下機能に障害が起こり食べにくくなってしまいます。

高齢者に多く見られる脳卒中によって、運動機能に障害が起きたり認知機能に障害が生じることも嚥下障害の原因の一つになります。

他にも、パーキンソン病や筋萎縮性側索硬化症などに代表されるような神経と筋肉の伝達に異常が生じる神経変性疾患などによっても、食事がしにくくなります。