加齢とともに次第に老化していく肌
若いころはいつもみずみずしくてハリがあった肌が、加齢とともに次第にシワが増えてシミやくすみも増えてきたという悩みを抱えている女性は多いでしょう。
年齢を重ねるにつれて、肌が乾燥し水分量が減少してくることから、次第にシワやたるみが増えてきてしまいますし、紫外線や悪い生活習慣のダメージの蓄積によっても肌のシミなどを生じさせてしまうからです。
このように、肌が老化していく原因としては様々な要素が重なり合って生じるのですが、特に大きな原因となるのは、光老化・酸化・菲薄化・乾燥の4つが挙げられます。
光老化
光老化とは、通常の加齢に伴う老化とは異なり太陽光に含まれる紫外線によって引き起こされる肌の老化現象のことをさします。
紫外線にはUV-AやUV-B、UV-Cなどがありますが、このうち主に光老化に影響を与えるのはUVーAです。この紫外線のUVーAは、人体に当たると肌の奥深い部分にある真皮層にまで到達します。
この真皮層には、多くのコラーゲンとエラスチンという成分で構成されており、この真皮層に含まれるコラーゲンとエラスチンが皮膚のツヤや弾力を保持するために役立っています。
それゆえにコラーゲンとエラスチンは重要なのですが、紫外線であるUVーAはこれらを破壊する酵素を増やしてしまうことから、コラーゲンは劣化してしまいエラスチンは線維が切断されることになってしまうのです。
その結果として、皮膚の弾力が失われてしまい、肌のシワやたるみの原因となってしまうのが光老化による肌の老化です。
活性酸素よる皮膚の酸化
人間は生きるために呼吸から酸素を取り入れていますが、そのうちの約2パーセントが活性酸素に変化してしまいます。また、活性酸素はストレスや喫煙などによっても体内で発生してしまう強い酸化力をもつ物質です。
活性酸素は体内において細菌やウィルスなどを攻撃する作用も有しているのですが、一方でこの活性酸素が増えすぎると、正常な細胞を攻撃してしまいます。そのせいで、細胞の老朽化が進み、体内の老化が進むことになってしまうことからお肌の老化が早まります。
また、活性酸素の増加によって真皮層の中にあるコラーゲンが固くなってしまったり、エラスチンが破壊されてしまうことから、肌の弾力性が失われてシワやたるみの原因となります。
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菲薄化
菲薄化とは、加齢にともなって皮膚が薄くなってくる現象のことをいいます。菲薄化の主な原因は、加齢によるコラーゲンやエラスチンの減少ですが、女性ホルモンの減少によるものだともいわれています。
女性ホルモンの減少は30歳ころから減少しはじめると言われており、40歳を過ぎると急激に女性ホルモンが減少することから、40代以降は肌の菲薄化に注意が必要です。
肌が菲薄化してしまうと、真皮層にあるコラーゲンとエラスチンの量の減少によって表皮全体が薄くなり肌の弾力が失われていることから、肌のシワややるみを引き起こしてしまいます。
また、菲薄化が進んでしまうと、肌の抵抗力が弱くなってしまうことから、かゆみやあかみなどのお肌のトラブルが多発しやすくなってしまいます。
肌の乾燥
お肌の最も外側の部分は、細胞が薄く重なり合っている状態になっており、角質層と呼ばれています。そして、この角質層には肌に水分を蓄える作用をもつセラミドや天然保湿成分(NMF)が含まれていることから、角質層の潤いを保つことで保湿ケアがしっかりとできることになります。
このように、皮膚には本来保湿機能を備えているのですが、この保湿機能も加齢にともなって衰えてきます。
女性では早い人ならば30歳代から衰えはじめ、男性でも40歳くらいからこの肌の保湿機能が低下してくるのです。このため、加齢とともに乾燥肌に悩まされる人の割合が増加していきます。
加齢に伴って血行の流れも悪くなってしまい、細胞内に十分な栄養が行き届かなくなることも、角質層の保湿成分を減少させる原因です。
また、年齢による内在的な原因だけではなく、若いころからの不適切な洗顔や化粧、クレンジングなどもお肌の保湿成分を減少させて乾燥肌にする大きな原因ともなります。
肌の老化する原因を突き止めることによって、お肌の老化への対策もできることから、若いうちから肌を老化させるそれぞれの原因について対策をうっていきましょう。